研究プロジェクト
🧬 Morpho-VAE: 形態差の表現学習

概要
形態は長い時間をかけて獲得される表現型です。世界には生物の数だけ形態があり、同じ生物でもわずかに異なる形態を持っています。Morpho-VAEは、これらの違いを深層学習で表現する革新的なモデルです。
主な特徴
- ランドマーク不要: 従来手法と異なり、特定点の指定が不要
- 欠損データに頑健: 不完全なデータでも解析可能
- 下顎形状への応用: 霊長目の下顎形態解析で有効性を実証
技術的詳細
変分オートエンコーダー (VAE)を基盤とした深層学習アーキテクチャにより、高次元の形態データを低次元の潜在空間に効率的にマッピング。種/科を区別する特徴の自動抽出に成功しています。
応用分野
進化生物学、形態学、医学画像解析、考古学など幅広い分野での応用が期待されます。
関連リンク:
🔬 KANADE: バッチ効果除去技術

背景
単一細胞トランスクリプトミクスでは、実験条件の違いによるバッチ効果が解析の大きな障害となっています。従来手法では生物学的信号も同時に除去してしまう問題がありました。
KANADE の革新性
KANADEは、Morpho-VAEを応用し、生物学的信号とバッチ効果を巧みに区別する新しい手法です。深層学習により、データの本質的な生物学的パターンを保持しながら技術的変動のみを除去します。
主な特徴
- 変分オートエンコーダー(VAE): 深層学習による効率的な表現学習
- 選択的バッチ効果除去: 生物学的信号は保持、技術的変動のみ除去
- スケーラビリティ: 大規模データセットにも対応
- 汎用性: さまざまな単一細胞解析に適用可能
実用性
複数の実験バッチからなるデータの統合解析、メタ解析、データベース構築に威力を発揮します。
関連リンク:
🧠 社会的ストレスの数理モデル
研究目的
社会的ストレスが個体の行動や生理に与える影響を数理モデルを用いて定量的に解析し、ストレス応答の基本原理を明らかにすることを目指しています。
アプローチ手法
- エネルギーランドスケープ解析: 心理状態の遷移を物理学的に表現
- ベイズ推論: 脳内反芻思考の確率的モデリング
- 自由エネルギー原理: 認知過程の統一理論に基づく解析
研究成果
緊急事態宣言中の心理状態変化、社会的敗北ストレス下でのマウス行動、などを多層的なアプローチで迫っています。
将来展望
精神医学、行動科学、社会科学への応用を通じて、ストレス関連疾患の理解と治療法開発に貢献することを目指しています。
🪰 Drosophila Tracking with YOLO (DOLO)
研究目的
二重変異体のキイロショウジョウバエ幼虫の行動は、その特徴のない個体の形状によって行動を追跡したり、解析することが困難でした。その幼虫特化の行動解析ツールを作成することを目指します。
アプローチ手法
- YOLO: 深層学習を用いた姿勢推定
- 転移学習: 個体に特化した学習方法
研究成果
私たちの研究グループは深層学習フレームワークYOLOを応用した、キイロショウジョウバエ幼虫行動解析モデル「DOLO」を提案しました。このモデルによってこの変異体とコントロールの比較行動解析が可能になりました。
将来展望
キイロショウジョウバエ以外の動物にも適用できることを目指します。
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